アニメビジネスから体験価値の尊さについて考えてみた

eva

 

あなたは死なないわ、私が守るものー。

 

どうも、ナカムラです。

 

このフレーズは、
一時代の加熱的にブームを創ったアニメ
エヴァンゲリオンの中の一フレーズです。

ひとこと聞けば、あ、あのシーンだと知っているヒトは
分かる内容だと思います。

 

rei

 

エヴァンゲリオン自体が
もう20年以上前のコンテンツということを
聞いて、そんな昔なんですかと
時の流れるのは、ほんとに早いですね。

 

さてさて、2017年夏に新宿歌舞伎町でスタートするVR施設で、
「エヴァンゲリオンVR 『The 魂の座』
アトラクションを展開するみたいです。

 

エヴァンゲリオンVR搭乗シミュレーター
https://project-ican.com/

 

ロボット好きなら、参加するしか無いっていうような
アトラクションになっていて

 

VRの機能を駆使した
エヴァンゲリオン搭乗シミュレーターなわけです。

 

これって当時(今も)、エヴァンゲリオンを見てて
ハマった人は絶対にやってみたいって思える
アトラクションですよね。

 

もうエヴァンゲリオンフリークからしたら
極めて重要な、

 

King of 体験価値 ですよね。

 

エヴァンゲリオン自体がもともとは、
アニメが原作で、放映当時はそこまで
盛り上がらずに一部熱狂的なファンに支えられていたけど、

 

地方での再放送が話題を呼び
メディアでも取り上げられることが多くなって
一大ブームが起こり
(セカンド・インパクト)

 

その後にパチンコ・パチスロで取り上げられてから
国民的に広く認知されるようになったように感じます。
(サードインパクト)

 

また、当時放映中の、
次回予告がすごく秀逸で、
続きを見たくなる仕掛けが施されていた
次回予告でした。

 

実は、かなり心理学の技術が組み込まれているんですね。

 

比較的最近?、ブームになった
魔法少女まどか☆マギカの映像技術にも

 

実は、かなり巧妙に続きがみたくなる
心理を揺さぶる映像技術を駆使しているんですね。
(※これは、実は洗脳と言ってもいい・・・ごにょごにょ)

あまり知られていない話です。

 

madomagi

 

エヴァンゲリオンやまどマギのように当たれば、
大きなビジネスとなるアニメビジネスですが、

 

アニメはアニメだけで収益をつくってるものではなくて
メディアミックス(コミック・CD・DVD・ゲーム)といった形で
一つの作品から、複数の収益源を作り大きく展開していく
ビジネスモデルです。

 

ですが、最近はDVDやCDが売れない時代と言われていて

 

特に、2010年代に入ってからはコンテンツの映像そのものは
タダ同然と認識されてしまっているので、
多くの人にとってBDやDVDが本当に価値があるものだと
感じられなくなってしまっています。

 

実際、普通に映像だけでは売れない自体になっていて
イベント優先販売申込券という付加価値の方が購入者が目的としていることが多くなっていて、
イベントが実質的にライブであるアイドルアニメ等はセールスも好調です。
(券がついている巻だけ明らかに販売本数が多かったり・・・)

 

今では、AMAZONプライムやHULU、Netfilixといった定額動画配信サービスも広まっているので
若い人の間では所有するという概念が薄くなっているとも言えますし
中々、お金が手元に残らないということもあるからだと思います。

 

ゲームもなんかもそうですが、
昔みたいに商品のプロダクトだけでは、
売れないので、

 

様々な付加価値をつけて
販売をされています。

 

音楽業界も、CDは売れないけどライブは盛況というように、
家ではできない「体験」にはお金を払う人は昔と
同様にたくさんいます。

 

SNSのおかげでむしろ
「体験価値」は高まっているようです

 

私もライブには、でかけますが、
音楽の視聴や映像の視聴は、YOUTUBEで十分だと思っています。

 

もともと日本のTVアニメはスポンサーありきだったのが、製作委員会方式というのが登場して、
今の深夜アニメの大半が製作委員会方式であるがゆえに、
映像ディスクのセールスが続編の有無に直結するようになったわけです。

 

このおかげで幅広いジャンルの
アニメが放送されるようになったという良い点もあります。

 

映像のネット配信も普及した今、コレクターズグッズという
意味合いが強い深夜アニメの映像ディスクが
そんな爆発的に売れることのほうがレアなケースなんですよね。

 

TVアニメのディスクは、5000本も売れれば
ヒットと言われていて、

 

だいたい1話の制作費が、2000~5000万と
言われているので、そのぐらいでトントンで
グッズ販売などの付帯物で利益を上げていくような
仕組みになっています。

 

この制作費にも、様々な内訳はあるのですが
その話はまた別のところで、

 

映画の場合、たまに無料で放送されたりもしますけど、
カットされたりもしますし、そもそも2時間作品ですら
DVDが3000円程度なので全く別物と考えるべきでしょう。

 

アニメの続編制作にあたっては
クラウドファンディングをやる企業も
増えてくるんじゃないでしょうか。

 

クラウドファウンディングで制作費を集めて
成功したアニメーションだと
「この世界の片隅に」が一躍脚光を浴びました。

 

BD/DVDにお金を払うより、
“続編の制作”にお金を払ってくれる人の方が多いと思いますよ。

 

海外にもアニメファンたくさんいますから、
望まれている作品なら絶対集まるはずですよね。

 

また、アニメ・ゲームのグッズ専門の
クラウドファウンディングサービスも出てきています。

 

これからのビジネスは体験価値が超重要

 

アニメと体験の付加価値というところでは
USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)が、上手くビジネスとアニメを融合している
アトラクションを運営していますよね。

 

エヴァンゲリオンや、進撃の巨人、ワンピースまで
国民的にヒットした題材を上手に活用して
USJでしか利用できない体験を売っています。

 

一つ参考になる、体験価値の話をしていきます。

 

とある観覧車の話

一昔前にこんなことがありました。

 

ある公園に、新しい観覧車ができました。
これは地方の自治体が運営しています。
財政難を少しでも解消しようということなのでしょう。

 

この考え方は正しいと思います。
でもその自治体は決定的なミスを犯していました。

 

絶対にやってはいけないことをやっていたのです。
あたかも何も考えてない地方の仕事というようなことなのですが

 

それは、
「他のお客と同席させてしまった」
ということです。

 

6人乗りのゴンドラにふたりだけだと席の効率が悪くなり、
利用者が長く並ばなくてはならなくなるので、
他人のカップル同士を同席させてしまったのです。

 

想像してもらったらわかると思いますが
絶対にやってはならない愚策ですね。

 

その日は混んでいてたくさんの人が来ていました。
乗る前にアナウンスで相席になることも告知していました。
でも、それって意味がないですよね。

 

お客さまの8割くらいはカップルなんですから、
利用者がどういうことを求めているのかに気づいていない。

 

「体験」を売っているという
視点が完全になかったわけです。

 

カップルは観覧車に乗って、高いところから
夜景を見たいわけではありません。

 

ロマンティックな世界で
ふたりっきりになりたいから観覧車に乗るのです。

それをわかっていないですよね。

 

知らないカップル同士が狭いゴンドラの中で、
どんなことを会話をしたらいいでしょうか。

何のために観覧車に乗ってしまったのか

お互い、わけがわからないよってなりますよね。

 

ものすごく気を遣って、ストレスになるし、
想像するだけで恐ろしいですし、

 

今の時代だと、SNSがあるので、

あの観覧車!カップル同士でも同席させるわ!
もう何のために乗ったのか意味がわからないわ!

 

なんで情報を発信されたら
どう発信されるかを考えると、ダメージは大きいです。
商業で行ってる施設では、絶対そんなことはないですよね。

 

それはお客さまがどういう体験を求めているかを
しっかり知っているからです。
だから人気です。

 

お客さまのカップルも、
並んだって「相席」にされるより100倍いいと思っています。

 

並んで待ってる時間も、ふたりだけの
体験価値として楽しんでいます。

 

いつ行ってもふたりっきりの世界を体験できるのですから、
並ぶ時間が長くてもそれも含めて体験といえます。

 

ちょっとしたちがいに思われるかもしれませんが、
ものすごく大きなちがいです。

 

体験を売るという視点を持っていたら、
公共の観覧車も「相席」なんて真似はしなかったでしょう。

 

相席をさせることに何の疑いも持たない、公共の観覧車は「モノ」を売っている観覧車。
お店でたとえると、ヒット商品に頼っているお店です。
でも売り方に工夫がないってことです。

 

絶対に相席をさせない、民間の観覧車は「体験」を売っている観覧車。
ヒット商品もあるけれど、それだけに頼っていないわけですよね。
最大限お客さまが喜ぶ工夫がしてあるのです。

 

自分がワクワクドキドキした体験

 

実はこの後、地方自治体が運営する観覧車も、
「相席をしません」ということを売りにし始めました。

 

それは利用者からの要望や
クレームが多かったのだと思います。

 

「体験」を売ることの重要性に、利用者の声で
気がついたのかもしれません。

 

自分がどういう「体験」をしたときに、
ワクワクしたか、ドキドキしたか、
感動したか、思い出してみることです。

 

その「感情」に、大きなヒントが隠れています。

 

今流行っているお店、売れている商品、集客している施設などを
日々の生活でに触れているものを
注意深く観察していると、形こそちがっていても、
共通していることがあります。

 

それは「モノ」を売っているのではなく、
今は「体験」を売っているということ。

 

あなたは、どんな体験を与えられるか。

これから成功するビジネスは、「体験」を売っています。

 

あなたが、人にどのような「体験」を提供しているのか、
できているのか、もう一度考えることです。

 

そういえば、相乗りで都内でタクシーの相乗りの実験が始まるみたいですが
これって、かなり実験的な試みですよね。

 

男女別々にするとか、利用者は審査制にするとか
レギュレーションを設けないと危険な事例が発生しそうです。

 

国が指導して行われていくようなので
上のような観覧車の事例にならないように
なってほしいものです。

 

少し話が逸れましたが、
あなただけが与えられる体験価値というものを
考えてみてください。

 

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