どうも、ナカムラです。
あなたは人が持つ本能レベルの欲求について
知っていますか。
ビジネスを行う上で、必ず知っておくべき理論
それがマズローの欲求5段階説です。
GDTの法則でも人の持つ欲求レベルについてお話していますが、
マズローの5段階欲求説では、心理学や社会学の視点から話されています。
もくじ
「マズローの欲求5段階説」とは、
アメリカの心理学者アブラハム・マズローが
20世紀半ばに人間を行動に向かわせる「欲求」に
注目して理論化されたものです。
今でこそマズローの欲求5段階説は
「マーケティング」に効果的に応用されていますが、
「人間は自己実現に向かって絶えず成長し続ける生き物である」
という仮定のもとに理論化されていて
「自己実現理論」ともいわれます。
本来は、”人間が自己を高めるため”の理論
だということです。
その理論の中でマズローが提唱している説によれば、
人間の欲求は”5つのパターン(厳密には6つ)”に分類され
それぞれの欲求はピラミッド型になって階層化されています。
また、それぞれの欲求は低いものから満たされていったら
次の階層が現れて移行していくと言われます。
つまり、人間の欲求は「5階建てのピラミッド」のようになっていて、
1階の欲求が満たされたら、2階に移動、
また2階の欲求が満たされたら3階に移動する、という形で
”人間の欲求は段階的に満たされていくもの”だということです。
今回は「マズローの欲求5段階説」の解説と、
それをコピーライティングやマーケティングなど
ビジネスの販売と集客に活かす方法について
お話をしていきたいと思います。
マズローの欲求5段階説について、詳しく丁寧に
マズローの欲求5段階説で、
マズローが分類している5つの欲求を
1から順に並べると以下の通りです。
安全欲求:安全性を確保し、不確実性を解消したいという欲求
帰属・愛情欲求:仲間、友情、愛情を得たいという欲求
尊厳欲求:他人から尊敬、評価されたいという欲求
自己実現欲求:自己の能力を高めたいという欲求
※自己超越欲求:見返りを求めず人に奉仕する欲求
1.の「生理的欲求」が最も低い階層に位置する低い欲求、
5.の「自己実現欲求」が最も高い階層に位置する高い欲求になります。
生理的欲求
マズローの欲求5段階説で
最も低い階層に位置しているのは「生理的欲求」です。
「食欲、性欲、睡眠欲」
人の「三大欲求」とも言われます。
生理的欲求は、生きる上での根源的な欲求であり、
もしも満たせなければ生命を維持すること自体が困難になって
最悪の場合、死ぬか、子孫が繁栄できず途絶えるか、等
他の何を差し置いたとしても優先せざるを得ないものです。
野生動物のように日々生き抜くことが困難なレベルでもない限り
基本的に”人間は生理的欲求は満たせている”と言われています。
安全欲求
生理的欲求がある程度充足されると
次は安全を確保したいという「安全欲求」が生まれます。
生活の安全、経済的な安定、身体的な健康状態、等、
簡単に言えば”人間らしい生活”を求める欲求です。
人々が「万が一」のことを考えて加入する
様々な「保険制度」はまさに安全性を確保したいという
人間の欲求を満たせる代表的な商品・サービスです。
ただ、そういった不確実性の高い事故や病気などに対して
特に危険や脅威を感じたり、何ら反応を示さない
赤ちゃんや幼児には「安全欲求」は顕在化しないとされています。
帰属・愛情欲求
安全性がある程度充足されると、
次は集団への帰属、仲間からの愛情や友情を求める
「帰属・愛情欲求」が現れます。
これは言うなれば、
”良好な人間関係”を求める欲求です。
他者に受け入れられ、
社会に必要とされたいという欲求は
産休で職場から離れた女性の不安感や、
鬱病としてあらわれてきます。
尊厳欲求
帰属・愛情欲求を充足させることによって
「尊厳欲求」が誘発されてあらわれてきます。
この尊厳欲求には”2種類ある”とされています。
一つは「自尊心」とも言えるもので、
周囲から尊敬されたい、評価されたい、有名になりたい、等、
「他者」から評価や評判を気にする欲求です。
もう一つは自己尊重、自己信頼、自立性、等
「自分自身」の評価を重視する欲求です。
これは言うなれば「自信」のようなものですが、
周囲への劣等感に苛まれる感情はここから現れています。
自己実現欲求
最後に、尊厳欲求が満たされてくると、
「自己実現欲求」が顕在化します。
この欲求は”自分がなるべきものになるため”の欲求です。
他人からの評価や評判など気にもとめず、
”自己を実現するためだけ”に意思決定を行う段階です。
これは言い換えれば単なる「自己満足」のようなものですが、
自分の持つ能力や創造性を最大限に発揮して
創作活動を行う芸術家やアーティストは
自己実現欲求を充足させるために活動していると言えます。
自己超越欲求
本来マズローの欲5段階説で知られていますが、
実は6段階目があって、ビジネスで6段階目をターゲットにするのは難しいと
言われています。
この6段階目というのは、
マズローが新たに発表した段階に位置する欲求で
他人から見返りを求めない高尚なステージで自我を越えて
国やコミュニティのために何らかの目的を達成しようとする人です。
マズローによると、この段階に達している人は全人口の2%だそうです。
マザーテレサのような見返りのない奉仕活動に生涯を捧げるような
見返りのない慈善的な欲求がこの自己超越欲求にあたります。
マズローの欲求5段階説を
ビジネスの販売と集客に活かす方法
「マズローの欲求5段階説」がマーケティングに有効性が高いといわれる理由
これまでに解説した「5つの欲求」を知ることによって、
顧客の「ニーズ」と商品の「強み」を理解することができるからです。
今から販売しようとしている商品で
一体人間のどんな「欲求」を満たすことができるのかが分かれば
当然ターゲットを絞ることに繋がり、より明確に選定できます。
それが結果として販売時の訴求力の向上にも繋がるわけです。
実際にあなたが商品やサービスを販売するためには
商品に対する「興味・関心」を引きつけ
商品に対する「不安・懸念」を払拭した上で
最終目的である「商品の購入」まで順を追って
「行動」を促していく必要”があります。
当然ですが「買ってください」と頼んだだけで
それを躊躇なく買ってくれるような人はいませんので
※日用品とかは別ですが)
相手から「その商品を買いたい」と思わせるように
購買意欲を”引き出して”いかなければいけないわけです。
つまり、それは「行動」への”意欲を高める働きかけ”を
していかなければいけないということです。
商品を購入する相手側の立場から言えば、
”商品を買おうと思った「キッカケ」”が必要になってきます。
これについてはウォンツとニーズについて
下記の記事で詳しくお話しています。
どうすれば人は商品を買いたいと思うのか。
お客さんの心理の根底にある欲求を理解できなければ
商品やサービスを思ったように販売することはできません。
ただ漠然と販売しても「動機をつける」どころか、
やる事成す事全てが”見当はずれ”になってしまうリスクもあり
的確な「動機付け」をするための要因として欠かせないのが
「マズローの欲求5段階説」になるわけです。
あくまでこれは「基本」であり、一つの「指標」なので、
愚直に従えば「絶対」に正しいというわけではありませんが、
ビジネスが思ったようにいかないと感じた時には
マズローの欲求5段階説をもとにマーケティングの根本を
一から見直してみると、何か手がかりが見つかるかもしれません。