どうも、ナカムラです。
最近、スケールの大きな歴史本だったり
未来予測の本が注目されていますが、
ビッグ・ヒストリー
某ラジオの中で紹介されていて
まだ読んだことがなかった書籍だったので
手にとってみました。
138億年の宇宙地球人類のヒストリア
歴史を人類の歴史として、あるいは地球の歴史としてとらえる内容で
宇宙が誕生してから現代、そして未来までを描いていて。
このスケールはとびきり大きく
大判で400ページ超、カラー印刷
文字どおり「大きな歴史」の本。
分厚いんで、読書慣れしていないと
相当読み応えがあります。
原書の副題は「無と全ての間」とあって
つまり宇宙が始まってから今日までのすべての歴史がここに描かれている。
その中で節目となる変化を「スレッショルド」といい、本書ではそれが8つ、挙げられていて
「スレッショルド(大跳躍)」と呼ぶこの転換点で、
世界の(あるいは宇宙の)複雑さが一気に増し、違うレベルへと進む。
八つのスレッショルドのうち三つは地球誕生以前のもの。
第4スレッショルドで太陽系と地球が誕生し、
第5で生命が、第6でようやく人類が誕生する。
天文学や物理学、化学、生物学、人類学、
歴史学、経済学などさまざまな分野の知見が横断的に語られています。
確かにビッグバンがないと現在の世界というものは存在していないのかもしれないし、
物質というものが作り出されていなければ、
私たち人間も生まれてはいないだろう。
その意味で、宇宙の始まりに遡って歴史をみていくことは、
人間とはいったいいかなる存在であるのかを考えるうえで
大きな意味を持っています。
重要な歴史のとらえ方として、
宇宙開闢からの歴史を複雑さを増す過程だとしていて、
著者のD・クリスチャンがTEDプレゼンテーションでも説明していたが、
複雑さが増すということは、脆さが増すということでもある。
現在の人間、現在の人間社会は何と脆いことかー。
それゆえに、私たち人間は、
未来について、また、いま直面する課題について、
協働して知恵を働かせるべきときなのだと。
そのことを意識しながら読むと、
自分の日々の生活、一つ一つの行動が
世の中のいろいろなこととつながってくる。
個人的な感想としては、
物質と生命の連続性みたいなものを考えさせられ、興味深かった。
ふつうは生命と物質(非生命)のあいだには
越えられない壁みたいなものがあって、
物質から生命への飛躍(なぜ生命が誕生したのか)には
魂はどこからくるのかとか
解けない謎が潜んでいるように考えられている。
注目したいのは「未来のヒストリー」
当然昔の歴史も、勉強になるのですが
考えたいのはやはりこれからの未来のこと
これからの100年間に何が起きるか。
人口の増加と化石燃料供給の限界、
気候の不安定化など、悪い話はたくさんある一方で、
人類は創意工夫に富んだ生物種だから問題を解決できるだろう、
という楽観的予測も可能だと。
楽観的に未来を見るかー
悲観的に未来をみるかー
その視点は、各人に委ねられるものですが、
未来の羅針盤としてこの本に書かれていることは
頭にいれておいて損はない一冊です。